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今月のテーマ:高齢者の病気の特徴と骨折について |
◆高齢者の病気の特徴
高齢者は体の機能が低下し、余力が少ないので、いったん病気にかかると悪化しやすく、治りにくい傾向があります。症状もはっきり出にくく、発見が遅れると、すでに重症になっている場合があります。日頃から、その人をよく見て、異常があればすぐに医療機関を受診することが大切です。高齢者の病気には以下のような特徴があります。
■症状がはっきり出ず、気づきにくい
■悪化しやすく、慢性化しやすい
■いくつもの病気を持っている
■精神症状が出やすい
◆加齢に伴う身体的変化
脳………脳動脈硬化により、記憶力、理解力が
低下する眼………レンズの調節がうまくいかず、ピント
があいにくい耳………高音域の音がききづらくなる
歯………歯が抜けることにより消化しづらくなる
手、脚…筋肉が落ちることにより、腕力、脚力
が低下する心臓……ポンプ機能の低下により心不全になり
やすい肺………肺活量の低下により、息切れ等がしや
すい腸………腸管運動が低下することにより、便秘
しやすい腎臓……ろ過機能が低下するため、頻回に排尿
を必要とする血管……動脈硬化により血圧の上昇をおこす
骨………造骨機能が低下し、骨がもろくなる
代謝……糖代謝、脂肪代謝が低下し、糖尿病、
高脂血症をきたしやすい神経……反射がにぶくなり、転倒したり、事故
にあいやすい免疫……免疫機能の低下により、感染症への抵
抗力が落ち、ガンを発生しやすい◆骨粗鬆症(こつそしょうしょう)とは?
骨粗鬆症とは骨の成分が全体として減少し、骨折しやすくなった状態をさします。
骨粗鬆症を引き起こす原因としては、以下のようなことが、考えられています。
カルシウム不足:カルシウムは骨の材料になる
運 動 不 足:運動は骨にカルシウムをたく
わえるビタミンD不足:ビタミンDはカルシウムの吸
収を助ける遺伝や体質:体重・体質などで異なる
年 齢:40歳位から骨の量が減ってくる
女性ホルモン:女性ホルモン(エストロゲン)
が不足し、骨の量が減る、
特に閉経後に多い
骨粗鬆症は、腰痛、背部痛、骨折などの症状により発見されることが多いのです。しかし、健康診断などで骨量測定を行なっていれば、症状が出る前に発見することができます。また、レントゲンでひどい骨粗鬆症があっても症状がない場合もあり、注意が必要です。骨折は、背骨(脊椎)、足の付け根(大腿骨頸部)などにおこりやすく、脊椎には圧迫骨折といい、背骨がつぶれる形の骨折が多く、腰が曲がり、前かがみになり、背が低くなる姿勢の原因となります。大腿骨頸部の骨折は転んだ時などにおこりやすいが、なかには腰をひねっただけで骨折する場合もあります。骨粗鬆症はカルシウム、運動、ビタミンDの3つが不足しないよう日常生活の中で心がけることにより、ある程度予防することができます。
◆高齢者の骨折の特徴
高齢者の骨折は骨粗鬆症、痴呆、脳血管障害、パーキンソニズム、変形性膝関節症などを基礎疾患として、歩行中や室内での転倒など軽微な外力によって発生することが多いのが特徴です。骨折がよく起きる部位としては、大腿骨頚部と脊椎(せ骨)圧迫骨折があげられます。年をとると生理的機能低下のため、バランス機能、歩行機能の低下、視力低下などにより若年者に比べ容易に滑ったり、よろめいたり、足がもつれたりして転倒してしまう危険性を常にもっています。高齢者は骨がもろく、また骨密度の低下した骨粗鬆症の患者も多いため、骨折しやすいのです。老人の骨折では男性:女性が1:3の割合で圧倒的に女性の骨折が多いのです。これは骨の強度の指標となる骨密度が加齢、運動不足に伴って低下するのに加え、女性では閉経などによる女性ホルモンの分泌不足が骨密度を更に低下させるためと言われています。
◆骨折の予防
高齢者は、歩行パターンが前傾姿勢となり、すり足歩行・小股歩行が目立つようになり、また平衡機能の低下に伴いバランスを簡単に崩しやすい状態にあります。そのため、転倒に対する予防が、とりもなおさず骨折の予防でもあります。以下のような工夫で、転倒のリスクをおさえることができます。
・廊下や階段に手すりを取り付ける。
・段差の除去、または段差、階段を色分けする。
・ベッドは低く柵のあるものを使用する。
・明るい照明で手近な位置にスイッチを取り付 ける。
・トイレの位置は部屋の近くにする。(2000年9月)
◆◆インフルエンザが話題にのぼりはじめました◆◆
インフルエンザがポツポツと話題に上がるようになりました。厚生省調査によると、1999年の日本人の平均寿命は男女とも、少し短くなりました。この原因は昨年のインフルエンザの大流行により、肺炎の死者が増えたことによるもので、男女共に寿命が縮んだのは、阪神大震災があった1995年以来です(読売新聞8月19日)。
インフルエンザの予防にはワクチンが有効であることが、最近強調されるようになりました。インフルエンザワクチンはかつては低年齢層を中心に行なわれてきましたが、高齢者のほうが、より有効性が高いことがはっきりしてきました。昨年はワクチンが全国的に不足し、すべての方にワクチンが行き渡らないという事態が生じました。当クリニックでもワクチンを十分に準備し、今年のインフルエンザウイルスの襲来に備えたいと考えています。
以下に該当される方は、ワクチンの接種をおすすめいたします。
・65歳以上の方
・高齢者と接する機会の多い方
・幼稚(保育)園児
・慢性の基礎疾患のある方
・受験生とその家族
・気管支喘息のお子さんお問い合わせ : hojo@koma-cli.jp →mail
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1999年11月号 ●生活習慣病を理解しましょう 1999年12月号 ●インフルエンザの予防と治療について 2000年01月号 ●花粉症などアレルギーで起こる病気について 2000年02月号 ●かぜのくすりの正しい知識を持ちましょう 2000年03月号 ●スギ花粉症2000年対策 2000年04月号 ●糖尿病大丈夫ですか? 2000年05月号 ●女性とホルモンと病気 2000年06月号 ●食中毒の予防について 2000年07月号 ●子どもが熱を出したら 2000年08月号 ●高脂血症について