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2月号

今月のテーマ:今年の花粉症対策


◆2001 年のスギ花粉症
昨年は3月に花粉症を取り上げましたが、今年は予防的な治療を強調したいので、2月に取り上げることにしました。アレルギー性鼻炎のなかで、春先に飛ぶ杉の花粉によりおこされるアレルギーをスギ花粉症と呼びます。スギ花粉症の人にとって昨年は大変な年でしたが、スギ花粉は猛暑の翌年は大量に飛ぶといわれていますので、今年も2年続きの大量飛散が予想されています。
以前はそれほどみられなかった病気ですが、最近は年々増加の一途をたどっており、今日では日本人の10〜15%がスギ花粉症に悩まされており、スギ花粉症イコールアレルギー性鼻炎の感さえあります。増えた原因としては、精神的ストレスの増加、加工食品の増加による栄養摂取のアンバランス、公害による大気汚染の増加などがいわれています。スギ花粉症は、発作性に頻発するくしゃみ、多量の水様性鼻漏、鼻閉を主症状とする病気です。ほかに目のかゆみ、流涙、頭痛などを伴うことがあります。最近は天気予報と一緒にスギ花粉の飛散予報もしてくれますので、花粉が多く飛びそうな日は窓を閉めて室内に花粉が入らないようにしたり、なるべく外出を避け、やむをえず外出するときには、必ず花粉症用マスクをするようにしましょう。

◆スギ花粉症はなぜ起こるの?
スギ花粉症は、アトピー性皮膚炎や気管支喘息などと同じアレルギー疾患の一つです。アレルギーとは、からだに入り込んだ異物を撃退する、からだの防御反応が、過剰である場合をいいます。アレルギーを引き起こす原因物質をアレルゲンといい、スギ花粉症の場合は、スギ花粉がアレルゲンです。症状が出るメカニズムは以下のとおりです。
1.スギ花粉(抗原)を吸い込む。
2.からだの中に、スギ花粉に対する反応物質である、抗体(IgE抗体)ができる。
3.その抗体は鼻の粘膜の表面にある、肥満細胞にくっつく。
4.再び抗原(スギ花粉)が入ると、抗原抗体反応が起こり、ヒスタミンなどの化学伝達物質が肥満細胞から飛び出す。
5.そのヒスタミンなどが神経や血管に作用し、鼻水が出たり、くしゃみ、目のかゆみなどの花粉症の症状となる。

◆花粉飛散の要注意日とその対策
スギ花粉は以下のような気象条件の日に多く飛ぶといわれています。

1.晴れまたはくもりの日
2.最高気温が高い日
3.湿度が低い日
4.風が強い日
5.雨の翌日

花粉症の対策として、マスクやゴーグルをするというのは、花粉症の人は皆さん考えるのですが、髪に花粉が付きやすいことや、ウール製品に花粉がよく付着するということは以外に盲点です。洗濯物を外で乾かしたり、ふとんを日光に干したりした場合、花粉をよく落としておかないと、夜寝る時にそれらの花粉を吸いこむことになります。このようなことは日常生活の中で注意するよう心がけたいものです。

◆スギ花粉症の検査
スギ花粉症を含めアレルギーの検査は2段階に分けて考えることができます。つまり、自分にアレルギーがあるかどうかの検査(アレルギー体質の有無)と、何に対してアレルギーがあるかの検査(アレルゲンの特定)です。前者は血中IgE濃度測定、好酸球数測定に、アトピー鑑別試験を加えます。これらの検査は医療費負担も少なく、3割負担の人で約2,000円です。これに対してアレルゲンを特定する検査は、頻度の高いアレルゲンを10種類程度ピックアップし、個別に調べるものです。この検査は調べるアレルゲンの数にもよりますが、3割負担の人で3,000円〜6,000円程度かかります。しかし、この検査は1度おこなえば、自分のアレルゲンがなんであるのか知っておくことができますし、アレルゲンに対する予防的手段を講じることもできます。また、スギ花粉症とずっと思っていた人が、この検査をおこなったところ、スギ花粉にはまったく反応せず、ハウスダスト(家ゴミ)とコヒョウダニと反応がみられたということもありました。これらアレルギーの検査はすべて採血をおこなうだけで済みます。検査結果がでるまでには、4〜5日程度要します。

◆スギ花粉症の治療のポイント
スギ花粉の季節をうまく乗り切るには、医師の指導のもとに、シーズンの2〜3週間前から、予防的な治療を開始することが重要です。スギ花粉は毎年2月の中旬から連続的に観測されますので、2月上旬を目安に医師の指導を受けて下さい。この場合、抗アレルギー剤と呼ばれる内服薬を、スギ花粉が飛散する1〜2週間程前から服用を始めて、シーズン中続けるというのがスギ花粉症の治療の基本です。これは抗アレルギー剤が、十分効果を発揮するまでには、2週間程度要するからです。さらにシーズン中に症状がでた場合には、こうした薬に加えて、局所的に鼻用スプレーや、点眼薬を用います。
また、花粉症の鼻水、鼻閉などの症状には、抗ヒスタミン剤の内服は即効性があり、よく効きますが、副作用として眠けが出ることがありますので、車の運転や機械仕事の人は注意が必要です。漢方薬では小青竜湯などがよく用いられていますが、根気のよい長期の服用が必要です。
スギ花粉症のシーズン中に「薬が効かなくなった」といって医師のもとを訪れる鼻炎のひとの多くは、市販の点鼻薬の使いすぎです。こうした薬の多くは自律神経に作用する血管収縮薬を主成分としていますが、作用時間が短く、したがって、使いすぎてしまう場合が多く、薬が切れたときに症状がひどくなるリバウンドをおこします。このような症状は「点鼻薬性鼻炎」などと呼ばれます。このようなことにならないためにも、花粉が飛ぶ前から抗アレルギー剤を服用し、シーズン中はずっと続けることが重要です。症状が出ているときには、抗アレルギー剤が効きづらいということも頭にいれておいてください。しかし、こうした薬の効果も、日常生活上の花粉への防御と相まって、十分な治療効果が上がります。

◆スギ花粉症予防のポイント
スギ花粉症のシーズンをうまく乗り切るための方法をまとめると以下のようになります。

1)スギ花粉シーズン前に予防対策をとる。
2)花粉の大量飛散日は外出を避ける。
3)室内への花粉の侵入を防ぐ。
4)症状が出たらすぐに医師に相談する。

◆花粉症に関する情報

インターネットにアクセスできる方は以下のURLにアクセスしてみて下さい。

◎「花粉症なんかこわくない」 http://www.vkn.co.jp/jaf/pumf3/index.html
  日本アレルギー協会のHPの花粉症サイト。花粉症の知識が豊富にあります。

◎「Yahoo! JAPAN-花粉症対策特集」 http://event.yahoo.co.jp/docs/event/kafun2000/
  今日・明日のスギ花粉症飛散予報が掲載されます。リンクも充実しています。

(2001年2月)
◆骨密度外来開設

骨粗鬆症は予防と早期発見が重要です。「こまえクリニック」では超音波骨密度測定装置を導入し、骨粗鬆症診療に力を入れております。この検査は約2分で結果がプリントアウトされます。検査結果は患者さんにお渡ししております。この装置は放射線を使用しませんので、人体への影響はありません。
さらに、血液中のカルシウム、リン、アルカリフォスファターゼ濃度や、各種の女性ホルモン値を同時測定することにより、骨粗鬆症の程度を把握することができます。

バックナンバーはこちら

1999年11月号 生活習慣病を理解しましょう
1999年12月号 インフルエンザの予防と治療について
2000年01月号 花粉症などアレルギーで起こる病気について
2000年02月号 かぜのくすりの正しい知識を持ちましょう
2000年03月号 スギ花粉症2000年対策
2000年04月号 糖尿病大丈夫ですか?
2000年05月号 女性とホルモンと病気
2000年06月号 食中毒の予防について
2000年07月号 子どもが熱を出したら
2000年08月号 高脂血症について
2000年09月号 高齢者の病気の特徴と骨折について
2000年10月号 健康診断を受けましょう
2000年11月号 心臓の病気と高血圧症
2000年12月号 インフルエンザの予防、早期診断、早期治療
2001年1月号 骨粗鬆症とその予防

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