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自宅にかかってきたセールスの電話。いつもならすぐに「結構です」と言って切るのだが、「未公開株」の件だというので、話を聞いてみた。近く上場を予定しているあるバイオ関連会社の株を1株30万円、3株単位で譲渡する、という内容だった。
未公開株とは、証券取引所に上場されていない株のこと。それが新規に上場すると、株価が大幅に値上がりすることが多い。上場前に手に入れておけば、大きな儲けが期待できるというわけだ。
だが、未公開株の販売ができるのは登録を受けた証券会社だけであり、証券会社の業界団体では、原則として未公開株の勧誘は行わないとしている。だから、未公開株を勧誘する業者自体が、まず怪しいと考えていい。先日も、大塚化学ホールディングス(HD)の未公開株を販売したとして、投資会社の幹部二人が逮捕された。
それ以外にも、電話やダイレクトメールを使って、上場の予定のない株や、譲渡に制限があって実際には買うことのできない株を「上場間近」「値上がり間違いなし」などといって買わせ、購入代金をだまし取るケースが後を絶たない。金融庁や日本証券業協会などが注意を呼びかけている。
さて電話の相手だが、説明は立て板に水。大塚化学HD事件を指摘しても、答えが用意してあるらしく、うまく言いかわす。未公開株が問題になっていることを知らなければ、だまされてしまう人がいてもおかしくないと感じた。
でも、世の中にはそうそうおいしい話など転がっていないのである。おいしければおいしいほど、疑ってかかる。そのぐらいの用心は必要だ。未公開株の勧誘にはくれぶれもご注意を。
(東京新聞 2006年3月30日)
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