『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』/Darkest Hour2017年11月米公開2018年3月日本公開
■キャスト
ゲイリー・オールドマン
リリー・ジェームズ
ベン・メンデルソーン
クリスティン・スコット・トーマス
スティーブン・ディレイン
監督 ジョー・ライト(つぐない、アンナ・カレニーナ)
「実は3年前に別の作品でチャーチル役をオファーされたことがあった。監督も決まっていなくて、僕にとっても時期的に良くなくて断ったんだ。
今作の依頼が来た時もあの時と同じ感覚で断ろうと思っていたが、ジョー・ライトが監督で、『シド・アンド・ナンシー』で共に仕事をした
エリック・フェルナー(プロデューサー)が参加していたということで、脚本、監督、製作者がこの物語を描くのに適していると思って出演を決めた」
「役づくりのために、チャーチルのニュース映像をよく見たよ。彼が政治キャンペーンを行なっていた際に撮影スタッフと
話していたごく普通の会話の映像、彼の有名なスピーチの映像、家の中で話していた時の映像を研究し、これら三つの声を使い分けるようにした。
毎日4時間かけてメイクし、48日間演じたよ」
特殊メイクアップアーティストとして活躍し2012年に映画界を引退し、
現代アーティストとして活動していた、日本人・辻一弘さんにゲイリーは直々にオファーを出した。
「ゲイリー(・オールドマン)は、私に『あなたが引き受けてくれたら、私はこの映画に出る』と言ったのです」と明かした辻は、
「悩みましたが、ゲイリーにノーとは言えません。他の多くの人たちと違って、彼は特殊メイクの重要性をしっかり理解してくれているのです」
その素晴らしい特殊メイクは編集の段階でCGを加える作業は必要がなかった。
オールドマンをチャーチルに見せるため、特殊メイクの開発と試作には実に6カ月間を要したといい、
現場では、オールドマンはメイクアップのために毎朝3時にスタジオ入りし、ヘアメイクに毎日3時間半、衣装の着用に30分と、
撮影クルーが到着する朝の7時ぎりぎりまで準備に費やしたという。
かつらは繊細で10日使ったら交換していた。辻一弘さん日本語インタビュー
ゲイリーは、体重増加を心配していたことも明かしていた。
「無理だって笑っちゃったよ。僕はもうすぐ60歳の大台に乗るんだよ。70ポンド(約32キロ)も増やして、
残りの人生全部をかけて体重を戻すことになるなんて無理だってね。だから特殊メイクという方法しかなかったわけさ。
チャーチルという人間は象徴的であると同時に神話のようにもなっている。そしてそのシルエットもとても象徴的で有名だ。
だから自分にそれが描写できるのか本当に考え込んだよ」
48日間に渡る撮影の中で2万ドル(約220万円)相当の葉巻を吸うに至っていたという。
ザ・ハリウッド・レポーターとのインタビューでゲイリーは当時をこう振り返る。
「深刻なニコチン中毒にかかっていたよ」「4分の3位吸ってある葉巻に火をつけて撮影をするんだけど、
2テイク位しているうちに終わってしまうだろ。そうすると小道具担当が新しい葉巻を僕に渡すわけさ。
僕らは1シーンに10から12テイクをかけてたんだけどね」
ゲイリーはチャーチルの姿のままでジゼルさんにプロポーズして5度目の結婚をしました!