悴む性欲の果てに
淀む白血球
見えない思惑
食べ散らかして
人類の英知は紫に咲く
砕けながら
嗚呼 咲き乱れる
一夜の夢に線香を添えて
滴る妄想に臭いほどの
人間臭
そこに回転する思考は
何も語らずに
憔悴し切った本能の肩書きが
赤血球の泪に変わる
切らしたのは薬でなく
もち肌の人形の嘘
取り違えたのは赤子の妻帯
今宵も致命的な希望が
にやりと笑う声が響き
蝕む天然的楽観が
何かの足に縋り付くから
呼んでいる声は建設途中の
涅槃の入り口の炎
嘆きは壊れ始めた我等で
四足動物の檻から抜け出して
白血球と赤血球の狂乱毎に
恐れをなして腹を抱えた
ただ笑えばいい
本能でしか語れない
哀れな我等は
偽の大名行列で
楽しい遠足
狂えればいい
狂えればいい