◎貴女を詠う

貴女の瞳は
稀代な舞台女優
時に艶美な売春婦
時に冷酷な殺人者

貴女の唇は
自由な吟遊詩人
時に優しさを詠い
時に悲しみを奏で

貴女の胸は
壮大な森羅万象
時に生を分け与え
時に堅固な壁となる

嗚呼 今宵もまた
私を酔わせ
感覚の坩堝と
無常の愛で包む

ただ それが自然体で
強大で熱くて

貴女の腰は
秘密な空中庭園
時に静寂たる趣を
時に流動な躍動を

貴女の足は
豪傑な豪華客船
時に嵐の海を駆け巡り
時に穏かな海で停滞を

嗚呼 私は
貴女を眺めれば眺めるほどに
心は乱れ 泪が零れ
喜怒哀楽が目紛るしく
咲き乱れる

この想い 届け
貴女の真の中心の最中へ

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