◎命

     夜 命は咲くから
     流星が狂気のうちに
     小宇宙の広がりを
     炯々と感じ

     女が海になる時(輪廻の法則により)
     光が空気と涕く時(原子の法則により)
     春と静かに 命は燃える

     もしも汝を救う時に 哀れ 人である運命の生徒な汝を救う時に
     浄化の内に秘めたる幽妙な核を
     命は素に変える

     その時 人は儚い命の悲しみを知る
     ただ ひたすらに
     悪戯に

     夜 命は咲くから
     果てしなく透明に
     ふるえながらに

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