◎序 〜背徳妙〜

我は悪魔の子なり
灰色の時を詠む静寂の子なり

何故 この罪深き
背徳の落とし子に 神よ
詩を御与えになった!

抜け出せぬ この迷宮を!
問い掛ける 命の叫びを!
嗚呼 逃げ出せぬ
この麻薬から この媚薬から・・・

惰性な地獄から居心地の良い天国が見える
決して手に届く事はないが・・・
でも何かを感じ何かを見つめ何かを胸に抱く
未来が 見えたわけではなく
世界が 震えたわけではなく
ただ 魂の自由を求めるだけ
それなのに 神よ
何故 終わりなき旅を
我に御与えになった!

だから悪魔の子になるしかないのだ
灰色の時を詠む静寂の子になるしかないのだ
猛々しくもあり(詩でしか生きれぬ)
静々しくもあり(詩だから生きれる)

例え 神がそんな我を見捨てたとしても
詩を守る事を忘れた神よ!
我は行く 己が道を!(背徳の始まり・・・)

我は悪魔の子なり
灰色の時を詠む静寂の子なり
例え 冷笑の的になっても
我は行く 己が道を!

我と悪魔と静寂は詩と神に従順なり

   この詩は宗教的概念を含有せず、如月八雲の、意気込み・決意・夢・希望・詩愛想・魂の囁きの一部也。
   この詩は、詩作に対しての純粋な願いであり、拙い言葉を表に出す為の、一つの切っ掛け的な先発詩候。
   この詩で如月八雲を全て表している様で表して非ず、またこの詩で如月八雲と詩を評価させる詩に非ず。
   全てはこの先の奥深い階層の中に置いて来て候。然し其れも如月八雲の全てを語る保障は何処にも非ず。
   此処にまず、詩作の門から溢れた一筋の光明!彷徨う森の入口!小さな小さな魂の囁きの一歩を表す也!

一つ上に戻る