◎人間観察浪漫譚
016 2004/04/04
今日は少し実体験。でも軽めでw
小旅行中に出くわした、愛すべきそそれでいておもしろくまたは不思議な人達(または通行人・赤の他人とも言ふ)を、つらつら書き上げてみましょうw
1 阻まれる者
東京駅で見かけたおじ様。新幹線の閉まり掛けるドアに追突。もちろん額を。
額を抑えて「あぁ〜あ」って深い溜め息を漏らした瞬間ドアが開いた。おじ様は、
え?って顔をしながら立っていると「お乗りくださぁ〜い」と優しい声で
構内アナウンスが。バツが悪そうだったけど、一安心なおじ様。
私は「お〜良かったぁ」とボソッと呟いた。
2 ズレている者
電車の中で。奥様二人組み(同窓会で朝帰り・しかも酔っ払い)の会話。
「私たち同窓会に集う仲間なら肩組んだりするのは普通よね?」「うん」
「男女間のなんかなんてありえないよねぇ〜」「だよねぇ〜あるわけないよねぇ」
「きっと私、キスしてもそれは浮気じゃないと思うの」「そ〜そ〜」
「だってぇ、どうにかなるわけじゃないし所詮同窓会の酒の上だし」「だよねぇ」
「浮気なんかじゃないよねぇ」「ないないないwきゃははははw」
かなりでき上がっている様子。しかしいくら同窓会で会う昔の仲間であろうとさ、
夫ある身でキスはいかんだろうキスは。まぁなんて車内で破廉恥なお話を…w
私は「旦那が聞いたらきっと悲しむぞ」とスルッと呟いた。
3 不可抗力の者
東京駅で。友達三人組み(であろう奥様3人組み)がボード(スノーボードのね)を
抱えて新幹線の自由席に乗り込む時の事。一番前の人のボードが2番目に来た人の
横っ面を殴り2番目の人が3番目の人のお腹を殴って…。まぁ数珠つなぎで
移動していたから仕方がないのだけれど、かなり痛そうだった…。
私は「あの人達、後で何もおきないといいんだけど」とボソッと呟いた。
4 飛ぶ者
新幹線の中で。隣に座ってきた男性。煙草を一服するやいなや、おもむろに
眠りに就いた(まぁ誰も他人に寝るよなんて言って寝るやつはそうはいないが)。
しばらくしてその男性、目が覚める度にガバッ!と起き、そして車窓から見える
流れる景色に安堵していた。私と目が合うと頭をポリポリ掻きながら会釈する。
私もつられて会釈する。きっと降りる駅を乗り過ごす夢を何度も見たのだろう。
私は「次の駅までまだ30分ありますよ」とコソッと伝えた。
5 熱い者
新潟駅のホテル近くのレストランで夕食を食べている時に遭遇。4人がけの
テーブルに無理やりに5人組みでなんとか座っている団体さんがいた。
男3人女2人の若者達である。その中の女性の一人が「食事の最後は、やっぱ
ケーキだよねぇ〜頼もうっと」と言った時の事である。向かいに座っていた男が、
「お!ケーキ行っちゃう?あっついねぇ〜!!」と雄叫びを(汗)
私は「何が熱いんだろう?う〜ん」と、から揚げを頬張りながらモソッと呟いた。
6 労う者
帰りの東京駅のコンコースに降りる為のエレベーターの中で遭遇。結婚して
8年くらいの夫婦(如月の見立てなので確かではない)が大荷物を抱えながら
お互いの目を見詰め合い「お疲れ様、やっと着いたね」とご主人が奥さんに。
「えぇ、ほんとお疲れ様、あなた」と奥さんが言葉を返す。なんだかその二人の
周りにはきらきらと星のかけらが待っているような美しい雰囲気が漂っていた。
私は「素敵だ…」とスルッと小さな声で呟いた。
7 後悔する者
疲れているはずなのに回転寿司にふらふらと立ち寄る男が一人。流れている寿司を
次々と腹に収めて行く。皿計12枚也。金計1547円也。そして食べ終わり、
皿とレシートを見て、男が一言呟いた。「ちっ、食い過ぎだ」と。
それは何を隠そう(何も隠してはいないが)私である。
さぁ、もしかしたら次に登場するのは貴方かもしれない(笑)。