◎恐話百鬼夜行 第五夜
０５２ ２００４/０７/２８
◎恐話百鬼夜行 第五夜
０５２ ２００４/０７/２８
◆小ネタ集 壱の巻
その１ 「足板」 …そくばん。車椅子に乗った時に足を置く場所。
私が小学生だった頃、大変仲の良かった友人が亡くなりました。
ある日の学校帰りに、「なんで○○君は死んじゃったんだろう…。」とふと思いました。
（その方は難病にかかっていて、車椅子に乗っていました。）
もちろん会えなくなって寂しかったのもあると思うんです。でもこの時はなーんにも考えずただ「なんで？」と思っていたのです。そう考えながら下を向いて帰っていました。
その時です。下を向いていた私の視界に車椅子の足板と厚手の靴下を履いた足が見え、
ぶつかる！！！と咄嗟に体を避けました。そして、ぶつかりそうになった相手に
「ごめんね」と言おうと顔を上げたら…
…車椅子に乗った人なんていませんでした。ってか誰も私の回りにはいなかったのです。
しかしよくよく考えるとあの厚手の靴下は私の友人が履いていた靴下と似ていた気がしますが、これは幻覚だったのかもしれないし、それとも亡くなった事を認めたくない私の気持ちに同調して友人が姿を現したのかもしれません。
この日以来私は、少しずつ見えざるモノが見えるようになってしまいました。
その２ 「空中を漂う幽霊」
これは私の知人夫婦の話です。
関東では有名で大きなＴ川に久し振りに夫婦水入らずでデートをしていた時の事。
どうも旦那様は霊感がかなりお強いらしく車で河川敷に降りる最中、ふわふわと漂う女幽霊が車の前を横切ったらしい。
奥様に「おい、今幽霊が横切ったんだけど見えなかったか？ほらあのあたり」しかし奥様は霊感はなく「？？？いないよーやだーそんな事言ったら泣いちゃうぞエーン(とまで言ったかどうか知らないけど(苦笑))」と言って少し怯えたデートになったそうな。
その３ 「部屋で暴れる幽霊」
これもその２の旦那様の話。
旦那様は１ヶ月に数回、出張のために埼玉県の外れの寂しい片田舎に向かうらしい。その出張先には出張者用の寮があり旦那様は毎回毎回同じ部屋を使うもんだから、そこの部屋は旦那様の部屋として使われているそうな。
ある時奥様が給料明細を見ると、やたらと電気代と言う項目の数値が高かった。そして出張から帰ってきた旦那様に「ねぇ？電気代食う事何かしてるの？」と聞いたそうな。
すると旦那様は、
「電気消して寝ると幽霊が暴れて…五月蝿くて寝れないんだよ。走る音だったり、ドアを蹴る音だったり、雑談する声だったり…。電気付いてると静かなんだ。だから電気代勘弁してよぉ〜今度ダイヤモンドの指は買ってあげる(と言ったかどうか定かではないが(苦笑))」と言っていたそうな。
その四 「さっさときめんかいっ！！！！！」
７ヶ月くらい前の私の体験。
友達とＴＥＬでごはんを食べに行く話しをしていました。
しかしお互い特に食べたいものがなくてだらだらと「なににする〜中華は？」
「ん〜昨日食べたし」「じゃーピザは？」「うーん重たい…」とかって
小一時間話していました。そうしたらいきなり「ザザザッ ピーーー」って音がして
「飯なんぞ何でもいいだろがぁっ！さっさときめんかいっ！！！！！！！」
って怒声が…まじで怖かった(汗)
その５ 「まったく！と小一時間(以下略)」
元ヤンの元カノから、付き合っている時に聞いた話。怖い話ってか引いた話かも(苦笑)
「このあいだ、古アパートに入居した。ボロアパ。 そしたらなんか深夜、
腰まで髪を伸ばした女が枕もとに立って私を睨んでるんだよね。
で、よく見たらなんか首に縄の跡があって、目玉と舌も飛び出しているんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。 お前な、勝手に自殺してくたばったくせに、
敷賃はらって入居した正当な人間を脅してるんじゃねーよ、ボケが。
逆恨みだよ、しかも自己中。
なんか「ここは私の部屋…」とか世迷言言ってるし。部屋借りてそこで死ねば
自分のものか。おめでてーな。
よーし出ていかないと呪っちゃうぞー、ということもブツブツ言ってるの。
もう見てらんない。お前な、誰だって死んだら幽霊になるから、全然お前特別じゃ
ねーんだよと。幽霊ってのはな、もっと殺気立っているべきなんだよ。
意味もなく、心を病ませて病院いれさせたり、自殺させたりする、
発狂させるか自殺させるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。ただ脅かすだけの
根性なしは、すっこんでろ！！って叫んじゃったよ(笑)
で、それとはべつに、墓地の近くをドライブしたら、なんか窓いっぱいに顔が映って、
ベタベタと私の車触ってるんです。そこでまたぶち切れですよ。
あのな、覗くだけなんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。得意げな顔して何が、
「こいつじゃない、こいつじゃない」だ。お前は本当に恨みをはらしたいのかと
問いたい。問い詰めたい。小１時間程問い詰めたい！！！！！！」
これを聞いた私は幽霊なんかよりコイツの方が怖いかも思ってしまったよ(苦笑)。
