◎恐話百鬼夜行 第四十七夜

235 2006/08/31

◆小ネタ集 漆の巻

その31 「姉ちゃん………」  投稿者:I・Gさん 職業:保育士 年齢25歳
心霊体験ではないのですが、怖かった事です。
私が6歳、妹が2歳、姉が8歳の時に姉が高熱を出して寝込んでいました。
父は仕事で、母は買い物か何かで留守にしていて、
私は妹の遊び相手をしながら、姉の額の上のタオルを常に交換してあげていました。
姉が高熱の為か、うなされながら私を呼びました。
姉・・「Nちゃん(私の名)Nちゃん・・・」
私・・「何?お姉ちゃん」
姉・・「あのね、ハサミ取って」
私・・「え?ハサミ?寝ながら使ったら危ないよ」
姉・・「取ってっっ!!」
私・・「…うん……、はい」と母が洋裁で使っているデカイ裁ちばさみを渡す。
姉・・「ありがと」ニコッ!
私・・「お姉ちゃん、ハサミなんて何に使うの?
姉・・「うん?暑いから布団を切るの」
私・・「げげっ!!!」
姉が布団をジョキジョキ切り出して、妹は恐怖の為か大泣き。
私・・「お姉ちゃんヤメテ!」泣きながら止めました。
姉・・「どうして?」微笑みながら聞き返しました。
凄い怖かったです。

その32 「犬だけ見えるもの」 投稿者:K・Wさん 職業:家庭教師 年齢21歳
うちの犬が見えるらしい。
今年の春頃昼間私は台所で食事中に、白い人影の様なものが、居間の半分だけ開いたドアのほうにスーッと入っていって「え!今の人じゃなかった???」と驚いてると直後に居間にいた犬がウゥ〜ワォワォワォ!と変な鳴き方を数回繰り返した。
あと、5月のある日に朝ごはんをあげようと、犬を座らせ目の前にごはんを置いたらいつもならごはんしか目に入らずヨダレをダラダラ流して待つのにその日だけ、目の前にいる私を通り越して肩越しに私の後ろ上方をジーッと見ていた。何回「ごはんだよ」と言っても私の後ろをジーッと見つめている。怖かったけど振り向いたら誰もいなかった。
ごはんをやって、しばらくして私が部屋で本を読み始めたら、今度は部屋のすみの天井の、一部を見つめて低い声でウゥ〜ッウゥ〜ッと唸り出して、ゴキブリでもいたのかと、さほど気にしなかった。
午後、パートから帰ってきた母が、
「今日○○叔母さん(ガンで亡くなった親戚のおばさん)の命日だよね」
って…叔母さん私に会いに家にきてくれてたのかな……

その33 「何をしているの…」 投稿者:D・Wさん 職業:郵便局員 年齢36歳
兄の中学生の時の友人の話です。
当時は校内暴力が全盛の時で、彼もバリバリのツッパリでした。ある夜、突然に目が覚めたそうで。よくある話だし、なんかやだなーと思ったそうですが、季節は冬で寒かったので、そのまま寝ちゃおうと目をつぶりベッドのなかで何度も寝返りをうっていました。
ところがなかなか寝つけない。
「ダメだ、便所でもいくか。」と目を開けました。
すると部屋の隅に、見たことも無い着物姿の、小さい女の子がこっちをジッと見つめながら立っている。ビックリして固まってると、その子がすーっと水平移動をしてきて顔が自分の顔の目の前に来た瞬間、
「ココで、何を、しているの………………。なにをしているのよぉぉ!!!!」
大きな声、というよりも、絶叫に近い甲高い声が部屋中にこだましながら、ぶわーーっと、そのまま天井に吸い込まれるように、消えていったそうです。
思いっきり剃り込みの入ったにいちゃんに、その後恐くて、親の部屋に逃げ込んで、朝まで震えてたわって話された時は死ぬ程洒落になりませんでした(笑)
その日以降、彼の部屋で怪事件が多発して、どんどん恐い人というイメージは、無くなっていきましたが……。いまや別の意味で恐い人になってったかな……………………。

その34 「誘う少年」     投稿者:D・Wさん 職業:セラピスト 年齢22歳
高校生の時の夏休み、友達が免許取ったというので、遊びにいこうと電話があった。時間は午前三時。むし暑い事もあって、サーフィンをやりに神奈川の海岸へ。海についた時刻が、午前四時。けっこう人もいる。友達は仮眠中。
「俺も仮眠しようかな?」って思った時、車のドアを叩く音が……………。開けてみたら、小学5〜6年の男の子が立っていた。
「今、スゴイいい波だよ。おにいさんもきたら?」と、少年がいうので、俺も、サーフィンしにいこうかな?と思ったが、
「ありがとう。もう少したってからいくよ。」と、応えドアをしめたのだが、外から少年の声がする。「本当に波いいよ。」「今がぜったいいいよ。」あまりにもしつこかったから、怒った口調で「わかったよ!」というと同時に少年のつぶやく声がした。
「ほんとに、いい波だよ。俺、この波で死んだんだ。」
はッとして、ドアをあけたがそこには誰もいなかった…高校の時の思い出である。

その35 「窓の隙間から」   投稿者:M・Sさん 職業:救命隊 年齢30歳
小学4年の時、友達から漫画を借りる約束をしてて、学校帰りに友達の家へ寄った。友達の家の前で友達が出てくるのを待っていたら、向かいのボロい平屋の窓のカーテンの隙間から若いのか年食ってんのかわからんが長くてボーボーの髪をした痩せこけた女がうつろな目で俺を見てた。最初は気のせいかと思ってたがずっとこっちを見てる。しかもその窓の位置が目の高さと同じくらいなもんだから余計に気持ち悪かった。友達がきたらサッとカーテンを閉めた。その後も何度か友達の家に行くたびにその女を見た。
友達は何も言わなかったから、ちょっと頭のおかしい人なのかなぁ、くらいに思っていた。その友達ともクラスが変わり、前ほど遊ぶ機会がなくなり家にも行かなくなったが、何年か後にその女の話をした。そしたら、あの家は空き家だ、10年以上、誰も住んでいないと、友達の母親に聞かされでも見たと言い返したら、今度は友達に、2年生の時に勝手に入って遊んだだろ、と言われた。俺は言われるまで忘れていたが、確かにあの時あの平屋に勝手に入った。確かに空き家だった。でも俺は見た。絶対見た。見たんだ。
そして昨日、あの女が夢に出てきた。
それで思い出したので投稿してみました。

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