◎独白 其の参
246 2007/02/10
この三年目はただただ、遣る瀬無く、苦渋に満ちた一年であった。
気の緩み、人生の複雑さに、ただただ翻弄されるばかりの一年だった。振り返ってみれば目に付くのは、停滞。そう停滞に尽きる一年。何をやっていたんだこの一年と、深く深く、悔恨ばかりが不安定過ぎるこの心を締め付けるばかり。
失速と言えば聞こえがいい。が、実のところ、自分の気力と体力と性根が弱すぎたと言うことに他ならない。今まで詩仙庵を運営してきて、こんな情けない事態は無かったと思う。哀れと言えば、慰めの一つの飾りにもなるのかもしれないが、そう考え付いてしまうことがとても許せなく、遣る瀬無い。
毎日通って頂いた皆様に、または検索で辿り着いた皆様に、心から申し訳なく思う。
猪突猛進に我武者羅に動いてたあの情熱と気概が、あまりにも眩しく感じる今日この頃。いったい二年目からどれだけ私は、前に進んでこれたのだろうかと振り返ってみるが、結局「立ち止まっていた」としか言えない事に気付く。
だがしかし、そんな体たらくな私を見捨てず、心から支え、そして応援していただけた、この真実はとても尊く、そしてとても掛け替えの無い大切な宝物。本当に見守って下さった皆様に、心から陳謝と感謝を伝えたい。
深く陳謝。
深く感謝。
どれほどの時間と、どれほどの労わりを私は蔑ろにしてきたのだろうと、責めては見る、今の詩仙庵のこの有様に、涙を添えて陳謝などあまりにもおこがましいから、今はただただその情けなかった私の有り体を睨み付けつつ、唇を噛み締めている。
成長と発展とそしてその先を目指す。そう願っていたのに、あまりにも情けなさ過ぎる。たとえそれが病気や体調不良や時間の無さが要因だったとしても、それはただの甘えであり逃げなんだと、己をきちんと律して動けなかった証なんだと私は思っている。 故にそれをまた繰り返したくなく今こうして赤裸々に書いている。本音と悔恨と新たな一年に向けての歩みの一歩として。今まで見捨てず、声をかけ続けてくれた皆様に伝えたい。
それが、深く深く陳謝。
そして、深く深く感謝。
独りではきっとここまで長く、如月八雲という小さな小さな存在を、発信、または訴える事はできなかったと思う。いや、思うのではなく、できなかった。そう断言できる。きっと今こうしてまた新たに歩みだそうと決めることができたのも、然り。
そう、今日もまた詩仙庵にとっても私にとっても三年目と言う節目であると同時に、この一年が新たな一年でもあると、私は思う。今までの積み重ねも大切であり、新たに詰まれる重みも大切である。私はそう思いながら新たな一年の幕開けを大切に向かえ進んでいこうとここに誓いたい。
今まで支えて下さった皆様と、これから出会うであろう皆様と共にこの情けない三年目を忘れず、背筋を正し、深呼吸を一つし歩き出す。この情けなかった二年目が、そして皆様の応援が新たな一歩を歩ませ詩仙庵を輝かし、私を果てしなく広がらせてくれる大切な妙薬と信じて。
この三年目はただただ、遣る瀬無く、苦渋に満ちた一年であった。だがしかしもう二度と前轍を踏まぬよう、しっかりと目標と夢を抱いて生きて行こうと、ここに宣言します。
今はまだ、この頼りない宣言で、そしてまた詩仙庵の運営においても、詩作においても、半人前で半端者で若輩者である私ではありますがこれからもどうぞ、ご指南ご指摘、そして深い智慧と深い愛情、時に私を奈落に落とすよな厳しい指導を宜しくお願い申し上げます。
三年目を無事に(無事にと言うにはあまりにも語弊がありますが)迎えられたこと、心から感謝し、心から安堵し、心から嬉しく思います。
本当に本当にありがとうございました。
そしてこれからもどうぞ、末永く宜しくお願い申し上げます。
今日、私が産声を上げた。
今日、詩仙庵が産声をあげた。
偶然と軌跡と必然に彩られ運命の華咲いた今日と言う尊き日に。