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事務局 : 代表 井手籠栄理子 〒182-0017 調布市深大寺元町4−34−30 TEL: 0424−98−6841 (留守電の時は録音しておいて下さい) FAX: 020−4624−9921 E-mail : xeriko-i@h9.dion.ne.jp |
| それぞれの思いを語り合える暖かい場を・・・ 「東京E-CHAP」は、AD/HD(注意欠陥多動性障害)を 持つ子供の親の会です。 |
| 本の紹介 | ||||||||||||||
応
出版 ジアース教育新社 【内容】
【推薦のことば】 NPO法人えじそんくらぶの会 東京E-CHAP代表 井手籠 栄理子 LD、ADHD、高機能自閉症への教育的対応 ―東京都立中野養護学校のセンター化事業研修内容の出版化― NPOえじそんくらぶは、注意欠陥/多動性障害(以下ADHD)についての正しい理解の普及に努めるとともに、ADHDを障害としてクローズアップするのではなく、豊かな個性の一つとして長所を伸ばし、弱点を克服できるよう支援する団体です。 私は、ADHDの親を中心に、本人も含め周囲の関係者の方たちを支援するために、ADHDの会東京E-CHAP(イーチャップ)の代表を勤めさせていただいております。軽度発達障害も含めて特別支援教育に対する親の期待は大きいものがありますが、なんといっても「親の会やNPOとの連携」という文言は文部科学省が平成15年3月に公表した「今後の特別支援教育の在り方について」最終報告の中でも目を引くものとなっています。これまで親と教育者は視点の違いから歩み寄ることが難しく、対立関係となることもあり、その中で子どもの問題が深刻化して、二次障害に発展することも多く、親も子もそして教師も苦しんできた現実があります。軽度発達障害がある子どもたちは今急に増えたわけではありませんが、この子たちは学校で皆と同じように過ごすことが難しいと感じており、そしてそのことを言葉で表現することも難しく、なかなか友だちにも先生にも親にさえも理解してもらえずに、辛い体験をして傷つき苦しんでいます。 日本の教育事情で、皆と同じでなければならないことを要求され、そういう子どもたちの居場所がなくなってきているということも原因となっているのかもしれませんが、現実に問題視されていることは確かです。しかし、欧米ではそのような子どもたちへの特別な教育体制が整えられていて、一人ひとりのニーズに合わせた教育が施されているようです。 わが国でも平成15年3月に「今後の特別支援教育の在り方について」の最終報告が出され、今後障害のある子ども一人ひとりの教育的ニーズに応じた適切な教育的支援を行う「特別支援教育」の新しい教育理念に則って、今後様々な取り組みが進行していくことは私たちにとって大変嬉しいことです。 このような状況の中で、中野養護学校ではいち早く学校センター化事業として専門的研修会を企画し、通常学級に在籍するADHD・LD・AS・高機能自閉症の「知的発達に遅れがないものの、学習や行動、社会生活面で困難を抱えている児童」への支援教育の在り方や、成人してからの対応に至るまでの実際的な取り組みについての研修会を開催してくださいました。 講師の先生方は現場で実際に携わっておられる方たちで、実際的で素晴らしい内容の研修会でした。この研修会にご招待いただけましたことを本当に感謝しております。また、研修会の内容を出版化するということをお聞きし、この研修の成果を多くの方に知っていただくことができることを本当に嬉しく思います。そしてその推薦の言葉を述べさせていただけることを大変光栄に存じます。 私もADHDの子どもを持つ親であり、私自身も子ども頃その症状を抱え、苦しんでいた経験がありました。今も多少その傾向は残っておりますので、関心も深く、過去に様々な軽度発達障害に関する研修を受けましたけれども、今回の研修会で実際的な場面での対応を学ぶことができ、大変感動いたしました。そして、教育的ニーズのある子どもたちが学級に6.3%いる、つまりクラスに1人か2人は辛い思いをしている子どもたちがいる現実を考え、この研修で学んだ対応が実践されることを大いに期待するものです。 子どもたちが周囲の方たちの温かい理解のもとに学校生活を過ごし、学び、成長することができると考えると、どんなに良いことかと思いました。 軽度発達障害のある子は一見「普通」に見えますから、できないことを努力が足りないとか、怠けているからといった誤解から叱責されることがあり、追い詰められるような状況を経験します。このような出来事は単にできるかどうかといった一次的な問題ではなく、それによって誘発される虐待やいじめなど、子どものセルフエスティーム(自尊感情)の低下を招き、余儀なくされた反抗的態度や不登校という二次障害をもたらすことがあります。こうしたことを予防するために、管理職の方だけではなく全ての教職員、またその支援に携わる全ての方々の理解を充分深めていただくことを切に願うものでございます。 机上の空論ではなく実際的な対応の必要性を痛感いたします。さらにこの特別支援教育は、障害児のみならず、「普通」の子どもたちにも良い効果をもたらす対応だと思います。私は今、子どもたちが様々な社会的な問題を負っていると感じていますが、子どもたち一人ひとりが豊かな心を育んでいかなければ、「普通」と違うということを受け入れることができるでしょうか。日本の社会風土を考えると「皆同じ」を要求されている社会ですから、一人ひとりの違いを個性として受け入れることができにくいのかもしれません。しかし、それができるならもっとみんなが過ごしやすくなりますし、人として素敵な存在になり得るのではないでしょうか。 私は、そのように教育していくことはとても大切だと思います。そこで、コミュニケーションのとり方そのものをも学んでいくことが必要だと思います。そのためには教師の方たちだけではなく、様々な分野の専門家との連携も重要となってくると思います。 個人の努力だけではなく、是非ともシステムとしての特別支援教育を目標とし、校医や養護教諭、カウンセラーなど学校にかかわっている専門家へも、このような研修を推し進めて、理解とよりよい対応を深めていっていただけたらと願います。そして、一人でも多くの協力者が増えることを願っております。 先日、ある思春期の子どもを対象に治療に当たっている精神科医による講演があり、「ADHDを成績の悪いことの理由にしている」という発言があり驚きました。如何に理解のない専門家がまだ多くいるかを実感いたしましたが、これが現実です。特別支援教育が打ち出された今、やっとスタートラインに立ったということなのでしょう。どうか引き続き各地でこのような研修会が開催され、一人でも多くの方たちに正しい理解を得ていただき、これから日本の将来を背負っていくたくましい子どもたちを育てていっていただきたいと願っております。彼らはその力があるのです。ただそのためには今ひとつの温かい支援が必要だということをどうかご理解いただきたいと深くお願い申し上げます。 この本が多くの方たちの実践に役立つことを確信しております。 最後に、皆様のご尽力に心から感謝するとともに、今後の特別支援教育の推進が成功を収めますよう心よりお願い申し上げます。 平成15年11月 |