◎迷いからの誕生

  罪人の誘惑に誘われてすぐ
  心を改造した
  アイツが遊びやすい様に
  零歳で立派な玩具
  心揺れるたび真新しい傷が増えた

  心揺れるほどアイツは喜んだ
  汚れた思考のアイツが言う
――「胸を切り開いてお前の心を
   その目で見せてやろうか?」
  「喜んで」と答えたら子供の様に笑った
――「流石が罪人だ」そう言って笑い続けた

  六十七度目の心揺れた日
  違う罪人になるため
  心に酸をかぶった
  アイツの興味を削ぐために

  アイツはあっさり
  俺を捨てた
  今日から本当の生き甲斐の始まり
  肥溜めの中で産声をあげた

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