湿気た煙草燻らして 女を抱いた記憶と酒の味を 堪能してたのは 死ぬ三時間前 臭い中指と人差し指を喉に掛け 溜め息混じりに哀愁を 鼻から出した 死ぬ前に言ってた 煙草は死ぬ前に吸うと最高に美味いって 壊れ掛けの何処かの老人が 嗚呼 死ぬんだ 俺 今 死ぬんだ 手首から赤い紐が出てら 死ねる勇気と生きる恐怖は 別々じゃない そう思えた時 世界が白く黒くなった 嗚呼 死ぬんだ 俺 今 死ぬんだ 手首から赤い紐が出てら
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