◎放射能が華開く時

     放射能が華開く時
     光が何故か寂しそうに破裂する

私は人間を憎んでいる
罪に苦しみながら核分裂の度に
夢の様な快楽を
体全てで感じながら

繰り返し名も無き魂を意味も無く極楽に送ってしまう…

私は科学と言う名の宗教を恨んでいる
恐怖を撒き散らすこの紛い物の光で創られた血肉を
原子の髄まで噛み砕きたい

そして
罪深き私に知能を具現化する四肢があれば
科学と言う名の宗教を粉微塵に粉砕するであろう

儚く魂が無駄に散る時
私は確かに人間と科学を恨みながら
光の泪を零し 極上の極みをゆく快楽に酔い痴れながら
無限大に核分裂をこなしている
誰もそれは知らない

     放射能が華開く時
     光は何故か寂しそうに懺悔する

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