今日 久し振りに泪が踊った
他人とすれ違う一瞬の
暖かさに ふと研ぎ澄まされてゆく
命 記憶
晄る刃に刺されながら
命の弾丸を
(狂想でもよいか)
(戯言でもよいか)
天高く空中に散布しながら
雪降る宵の時刻
独り独りと 呟く
流れ落ちる激情に
とうとう 溜め息を添える
光の速度に負けるはずもない
我が侭を握り締めて
雑草を頬張る
戦時中でもない
殺人をしているわけでもない
ただ殺伐とした雰囲気の時間に
身を委ねている
冷たい味の煙草に笑われながら