◎下弦の月

薄れ掛ける希望の理
流れ続ける夕闇の悲しみ
嗚呼 ただ闇を
闇を待つだけ

私は感じる
孤独と言う悲しみよりも
孤独を背負うとしている悲しい
性癖に

何処にも向かない足を責め
何処にも向かない眼を責め

ただ海の満ち引きに心を奪われて
鬱の潮風に身を任せ
ゆらりゆらりと
歩いてゆく 崩れてゆく

光はどんどん薄れてゆき
私は黒い天体に
ゆっくりと
飲まれてゆく

ゆらゆらと
ゆらゆらと

この詩に感想を書く          一つ上に戻る