◎吸血鬼

開け放たれた 窓
冷たい風が踊る 夜
何も考えない 頭
何も感じない 心

凍てつく愛情を胸に
健全なる堕胎

私は何を捨てた?
私は何を捨てた?

てにをはだって
きちんと居場所があるのに
私は人と言う棺桶に収まりながら
どうして泪を零す練習ばかり
毎日してしまうのか

腐りきった雑踏を抱きしめて
焦燥たる堕胎

私は何を捨てたい?
私は何を捨てたい?

ただ 夢の中で
白木の杭を胸へ刺す

この詩に感想を書く          一つ上に戻る