◎深夜の街を飛び出して

静寂を身に纏い
凍る路面に足をつけ
電気の消えた
住宅街を抜けて

遠くで車の吐息がかすかに響き
屋台の引きずる音がする

生き死になんて
如何でも良くなるほど寒い風が
凛と輝く星と絡み合いながら
秘密なお遊戯

星一面の空
空一面の星
この瞬間だけ 大地は私のもの

(夜の色 夜の謳)
(秋虫はすでに)
(静かなり)

泪が零れる深夜二時
そこには孤独に震える魂が確かにいた

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