◎薄紅の空

薄紅の空
私はなぜか泪が止まらない

気付いていた
もう私には
知識も言語も知恵も勇気すらも
失い掛けている事を

変革の季節は
あっという間に過ぎ去って
草名も埃を被り
当ても無く
ふらふらと隠居人のように

悲しいやら肩の荷が降りるやらで
やたらと疲れてはいるが
こうやってまだ
詩を作り続けているのは
宇宙の意思か
または惰性の法則か
それとも
風を感じる心は既に消えかかり
朧気な愛は愛と認識する力も絶え始め
哀れかな
今だ 虚空を泳ぐ魂は
桃源郷を目指して
いるからか

薄紅の空
私はなぜか泪が止まらない

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