白檀の香り
ゆるゆるしく
麝香の香り
そろそろしく
(何を感じてるの)
朝霧の冷たさ
凛々と
夕立の温さ
深々と
(何を知りたいの)
竹やぶ囁く
さらさらと
小川呟く
しなしなと
(何が解りたいの)
聞こえるでしょう
聴こえるでしょう
大地の歌声
写るでしょう
映るでしょう
天空の経文
そろそろ原点回帰の時刻が迫り
揶揄する声は唯の風か小波か
温かい命をそっと足元に置いて
耳を澄ませばひとつの和音
声がする
声がする
まだ何も解っていないと
何かを理解したいのなら
さっさと抜け殻を
捨ててしまえと
自然の声を聞かない兵どもの夢の跡に
そっと新たな新芽が萌え始める