壊れかけた時間の
暗い暗い罅割れの中で
今日も凄惨な悔恨を
いみじくも再現してくれる
その哀れな情景に
ただあるがまま揺れて
魂が篭もらぬ日常で
足元を矢鱈と眺めては
老人の様に
足の置き場を決めようと
ひたすら爪先で突付く
見目麗しい季節の風
ただ鬱陶しく
独り酒瓶を片手に
惰性の叫びを呑み込んで
己が信念に問い掛ける
現在地の座標ばかり気にするのなら
いっそ 自分自身を零点と
決め付けて足掻いてみればどうか
そこが始まりの座標で
そこが終わりの座標なのだと
微妙にずれ始めている時間軸に
変な微笑みで迎える
己の小ささと弱さを噛み締め
悪戯に降り積もる悔恨を
我侭に浴び続ける悔恨を
ゆっくりとゆっくりと
自分の心に作った
卑屈な歪みに流し込む
そうやって知らぬ間に
今日も日が暮れて
明日も日が暮れて
何時も日が暮れて
廻り回る悔恨を
静かに抱きしめている