◎道程

静かに風を感じませう
緩やかに時を読みませう
穏やかに笑って
和やかに涕いて
ありのままにありのままに

器が小さくて
心が零れても
諦めないで掬い続けて
それを 優しく
紅に染まる夕日に流そう

朝になれば
ほら 胸に帰ってくる
小さな希望になって

もっと自然に
もっとらしく
言葉の海を超えて
想いの風をさらに吹き抜けて
穏やかに笑って
和やかに涕いて

見過ごしてきた沢山の喜び
見詰め過ぎてきた沢山の悲しみ
胸の中で小さな火種に変えて
被り続けた
固い固い殻を破り
突き破り
綺麗に輝く知らない道に
道標として灯して
歩いていこう
自然に
らしく

見過ごさないで
見詰め過ぎないで
今 やっと温かい風を感じる事が出来る
自分だけの秘密の丘への
道を見つけたのだから

だから

静かに風を感じませう
緩やかに時を読みませう
穏やかに笑って
和やかに涕いて
ありのままにありのままに

そうして続く私の道よ
そうして続く君の道よ
今 ゆっくりと光に包まれる

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