流れる水面に映した夢は
何処までも何処までも
遠い世界へと流れて行きました
そうして見えない位
夢が流れて行って
する事が無くなってしまったので
少し足を水に浸けて
水面に波紋を描いてみました
綺麗な輪の連続の中に
冷たい水の優しさと
見えなくなった夢の喪失感が
何度も足の裏を擽るから
止めど無く止めど無く
何故か目から頬へと
水が踊り狂うのです
おかしいですね
おかしいですね
何処も痛い訳じゃないのに
変ですね
変ですね
ただ夢が流れて行っただけなのに
消え去る水面に反射した
私の笑顔と泣き顔が
静かに重なったりするので
どこか不思議でどこか間抜けで
少し恥ずかしくなったので
夢が流れた川下へ
歩いてみようと思うのです
流れた夢の後先に
光り輝き出した希望を信じて
ゆらゆらと形を止めない未来の川に
そっと指先を触れながら
ひたすらに前を向いて
歩いてみようと思うのです
流れる水面に映した夢は
何処までも何処までも
遠い世界へと流れた先で
私を待ってくれているような気が
そんな気がするのです