◎万歩計が見た姿

歩く 一歩一歩と

刻む人生
果てし無く薄く

進む 一歩一歩と

零す人生
揺るぎ無く的外れに

刻まれた
血と汗と体と体温の
交わる交点

歩き続けた
肉欲の遊歩道

認めたくないのは
その距離が
済し崩し的に重みが無い事を
築き続けた現実の拙さ

認めたくない
その意地が
今日も新たに愚直に
一歩を刻み込む
例え無意味な人生だとしても

歩く 一歩一歩と
進む 一歩一歩と

刻まれていく
遊歩道の
影の痕跡

その先に生きたと言う
証明の落款を押すために
また
歩く 一歩一歩と
進む 一歩一歩と

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