何処まで昇ったら
見晴らしの良い生き方が
できるだろう
何処まで下ったら
汚れた心を愛する事が
できるだろう
そう思いながら
非常口の扉に寄りかかり
拙い煙草を吹かしてる
煙の様に何処までも自由に
飛べる姿を羨みながら
そうやって
何かから追われ
何かから逃げて
妥協ばかりの時間を
惰眠で貪り
煌びやかな階段を眺め
足を一歩も
出せずにいる
何処まで昇ったら
胸を張れる人生だと言い切る事が
できるだろう
何処まで下ったら
汚い心を隅々まで見詰める事が
できるだろう
煙草の煙に
笑われながら
今日も階段を眺めては
非常口の前で愚痴ばかりが
天井を汚す