◎雷魚

切り崩している
未来の海原

回転する詩想に
残酷な鰓呼吸
水が冷たさを増すから
今まで通り
叫んでる

零れていく鱗の様な
惰性の毎日
水中酸素濃度の
極楽を探しては
罅割れ始める
素肌を壊す

気張ればいい
我武者羅に益荒男的に
気張ればいい
己の醜さ嘆きつつ

光る何かを求めながら
雲泥立ち込めるこの世界に
そっと尾を振る

胸鰭は腐ってた
藻は絡んでた
唯の魚だった

鰓呼吸で
今日も夢を探してる
流動する夢を

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