◎新たな目覚めを感じながら

幾数多の感覚を
泡沫の現世の中で擦り抜けて
私は言葉を紡ぎ出す
それが幸か不幸か
魂の渇水の溢れる限りに
止めど無く続く

今 その瞬間の想いを紡ぎ
今 その悲しみの泉を掬い
今 その喜びの炎に畏まり
魂の震え 肌の硬直 泪の廻廊
全てが艶やかに

蔑みの筵を越えて
千差万別の言葉の夢に触れ
私が私である事の
証明を果てし無く掻き鳴らしながら
凍え始める詩想の冬を抜け

河の源流の様に強く震える
その愛くるしいまでの言葉と戯れ
ひたすら学び続ける
心の拡散に沿って

今まさに私は言葉と共に
当てもなく溶け始め
造語の波を素早く潜り抜け
一握りの いや 一つの
文字の一角になりたいと
心から求めながら夜空の空虚さに
自然に奪われた感覚を
磨こうとしている

そこに新たな世界を見つつ
そこに新たな感覚を誘いつつ

幾数多の感覚を
泡沫の現世の中で擦り抜けて
私は言葉を紡ぎ出す
それが幸か不幸か
魂の渇水の溢れる限りに
止めど無く続く

それこそが
私が私なりに私らしく求める
詩への理 詩への執着
詩への愛憎

弾け出す心と共に今
叫び出す
思うままに
感じるままに

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