◎柵

     太陽が月に隠れた
      夏の夜の幌
  一人
    全てを許せる
      場所を捜しに
     出歩く
   そんな場所は有るのか
         無いのか
       判らずに
    信じて歩いた
俺を許せる場所は有るのか?
俺を許せる場所は有るのか?
    自問自答の渦に飲込まれ
   時は淡々と過ぎゆく
   月は頂上に昇る
俺を許せる場所は有るのか?
俺を許せる場所は有るのか?
   蒸し暑い夜の幌の中
   自分の罪の柵に
     逃げ出せなくなっていた
俺を許せる場所は有るのか?
    自問自答を繰り返し
     自分の罪の柵に
       縛られて
      ぎこちなく
        生きる
         俺

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