哮た昨日を取り戻すために (あるいは 私 の十億年)
私は龍になった
ごお ごお ごお
風が私の泪の音色
風を吐き出したのは私のためでなく
明日の私を包むため (あるいは 龍 の十億年)
空に鳴り響いた
龍玉弾ける音
誰が鏃を私に向けられるのか
地上を捨て
人を捨て
心を求めていたのは
優しさを欲していたからではなく
厳しさを欲していたからではなく
私の中の抑えられない
私を抑えるため
いや
私が私を信じるため
(あるいは 私の叫び や
龍の悲しみ の
十 ・ 億 ・ 年)
哮た昨日を取り戻すために
私は龍になった