鈍いただ鈍い
ほのかな電子の香りを
楽しんでいた
夕闇迫る時刻に
触れるだけで指先が
震える なんとも強い 力
生きた稲妻が詰まっていたんだ
その小さな缶に
私の中にも
魂と言う名の稲妻がいて
揺らいで涕いて飛び跳ねて
尽きることない生命力を
出し惜しみしている
私にはまだ壊れないでいる
そのとぐろを巻く稲妻に
あえて触れたいのだ
私は恐怖を押し殺して
そう それは無謀な策略
私の生き方にはまだ生命力を存分に
発動させる為の力が無い
正直にただとぐろを巻く稲妻に
触れたいのだ
刹那的願望だがこれは正気の沙汰での叫び
故に狂人の言霊とよく似ている