◎狂想

私の心は張り裂けて
貴女への想い
千里を走る

心持ち傾くように
ほくそ笑むように微笑んでいる
夢のような貴女の笑顔は既に
夏に映える陽炎の中

私の心は蒸発するほど熱く
したたるしたたかな汗は
綺麗な地図と
塩の城を
作っている
疲れた仕事は貴女の為
下らない夢は素晴らしく
貴女はそれに唾を吐く
私はしおらしく
平伏した

綺麗な屈折した関係
貴女が望んだ狂世界
いつの間にやら門の下
月夜の晩に紅い酒
貴女の喉を潤して
嗚呼 今宵この時
貴女を殺せば腹の中
赤い海で私は泳げるのに

平常心は何所へやら
貴女の口は開きっぱなしで
濁った言葉を叩き付け
私の中で罵りの谺になって踊り狂う

もう催眠状態
貴女の檻から逃げられない

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