夜空は高く
夢うつつ
我の想いは
遠くにある
どこからともなく
夜の狭間から
風鈴の音
いよいよ我の想いは
孤独に耐える
耐え忍ぶ恋に相応しく
静かな川の細流と
物悲しい虫の声
夜にも声がある様に
思える程
我は寂しさを
持ち始めている
我の胸中の想い
察したように
風は優しく
されど他人のふりをしながら
遊んでくれている
寂しい
寂しすぎる
我の声はまるで夜を彷徨う蝉の声
夜の風鈴の声
我の心の叫び
物悲しい虫の音
それらを乗せて
夜は
深夜へと帰っていく