行り切れない想い
打突ける場所見つからず
ただ独り
路頭に漂泊い出て見れば
そこら中に
「さびしい」の道標べが
立っていた
寒々しく感じられた
冬になりかけの夜の街
道は暗く希望も暗く
泪で前が霞みだす
貴女を思い出す事は
久しぶりで
心を暗くしたのも
久しぶりで
何とも言えないほろ苦さと
何とも言えないすがすがしさが
泪を拭かせた
愛が欲しい
その願いだけがあの頃の
何も恐れなかった僕を
歩かせていた
でも
貴女の表情が消える事を
恐れていたから
強く抱きしめられなかった
貴女も貴女の心さえも
そして貴女の残していった
言葉達も
この想いが伝わっていれば
貴女の気持ち変わっていたかい?
それが唯一の
何も出来なかった僕の
聞きたかった答えです
愛が欲しい
それは今でも永遠に………
※読み
行り切れない = やリきレナイ = 遣り切れない
打突ける = ぶつケル
漂泊い = さまよイ = 彷徨い
表情 = かお = 顔