◎叫び

今日の朝は血だった。
私は一つの獣だった。
悲しみは何時も手招きして私に頬笑む。
空は古い建物を飲み込んでいた。
独りだった。
口は開かない。
風は夢を追っている。
何時かは壊れるだろう大地の安らぎに
私は何時の間にか耳を傾ける。
叫びは常だった。
夢は捨てた。
人形の様な目で私はそれを見ていた。
安らぎは求めない。
修羅にも高い朝日がある。
殺すなら殺される方が夢は見れる。
でも一思いがいい。
叫ぶ瞬間にも言葉は死んでいく。
口は開かない。
心は開かない。
私は求めるを知るよりも遥か昔に
悲しみに止められている。
独りだった。
時は旅人。(どうでもいい)
時は死人。(どうでもいい)
口は開かない
心は叫んでいた。
叫びは常だった。

この詩に感想を書く          一つ上に戻る