◎静叫

何遍も涕いて
 (たましいは愛を求めて)
心に深くより深く
傷と泪と狂おしいほどの
日々を刻む

愛する人は胸の中
 (稍 不安気にそう思う)
満たされぬ心は地図を
想像の地図を作り
暗く尚暗い夜に虫の音と共に涕く

何遍も涕いて
 (たましいは愛を求めて)
愛する人は胸の中
 (稍 不安気にそう思う)
忘れるために空を仰いで
 (その度に泪零れて)
その願いは悲しみに打ち消されて
 (同じ事を繰り返して又涕いて)
堂々巡りで巡り巡って
掴んだ答えは……

何遍も涕いて
 (たましいは愛を求めて)

この詩に感想を書く          一つ上に戻る