貴女は夢を蹴った
風を切るが如くに
(私は困惑を隠せない)
悪とか善とかの
もう その様な概念は捨てなさい
絶句よりも汗が
汗よりもうなり声が
嗚呼 歩く道全てに
茨が転がる 貴女の前に
その様な世で 貴女は
一筋の夢を掴み
夢を蹴った
頼りたくない 頼らなくとも
生きてゆけると信じて
(私は怯え隠せない)
かくも 強い女を貴女は
感じさせる 演じきる
それは感嘆より 畏怖を
畏怖より 驚愕を
嗚呼 その様な女ならば
みすみす 心を奪われなかったのに
私は貴女を愛してしまった
地獄の深淵の果てまでも
(私は全てを隠せない)
その様な私の前でまた
貴女は夢を蹴った
風を切るが如くに
素晴らしい貴女は綺麗に見える
飄々と綺麗になってゆく