貴女の喘ぎが
可憐に時間の隙間を超え
貴女の汗が
壮大な人間の営みの
素晴らしい謎を紐解く時
私は容赦ない心音の高まりと共に
背中に付いた爪痕から
白い白い翼を生やし
貴女を抱きしめながら
重たい空気を孕んだ夜を飛ぶ
翼を与えた貴女は
私の腕の中
激しく艶っぽく潤む瞳で
地球に優しく接吻し
私の心臓の中にある小さな命を握り締め
貴女の儚い命の存在を
無我夢中に書き込もうとする
(それは激しく 激しく 美しく
それは優しく 優しく 汚らわしく)
私はその悦ばしい苦痛に耐えながら
唯ひたすらに貴女を抱きしめ
飛ぶ 飛ぶ 飛ぶ
果てしなく
飛ぶ 飛ぶ 飛ぶ
無数の星々は私達に
当り砕けちり
そこから生まれた破片で寝床を作り
そこに貴女を横たわらせ
そうしてやっと寝顔や寝息や美しい裸体を
ゆっくりと優しい想いで
包み込む
今日も貴女が存在してくれた事に
感謝し安堵の泪を零しながら