貴女が激しい夏を彩れば
私は静かな冬の寒さで温めてあげる
火照った肌にもいいでしょう
煮え滾った心にもいいでしょう
手を取って 目を見詰めて
静かに静かに寄り添って
夏と冬は対極で
その差があまりにも激しいから
知らない間に無い物ねだり
求め合い 抱き合い
春と秋が踊り出す
笑いましょう 泣きましょう
踊りましょう 休みましょう
季節が上手く廻るぐらい
時間なんてそんなに早くは過ぎないから
温めた気持ちと
温めた体を
ゆっくり揺らして
貴女が激しい夏を彩れば
(麗しい季節に物憂げな貴女よ
どうかその憂いを冬の中に沈めていって)
私は静かな冬の寒さで温めてあげる
(ああ 私の心は既に五月蝿く
暴れ出す気持ちを夏の中に置き去りにして)