貴女が笑うと
それだけで心の空が晴れたり
貴女が泣くと
それだけで心の海が荒れたり
貴女が私の名を呼ぶと
それだけで心の大地が広がって
貴女が私の手をとると
それだけで心の風が穏やかに
そうして私の内部の世界は形成されて
やっと少しは人間らしくなったり
大人の様に落ち着いてみせたり
子供の様にはしゃいでみたり
だから貴女が必要なんだって
叫ぼうとしても ほら
何時だって常識と言う
汚い布で口を塞がれてたり
人間は人間を殺さないと生きていけないのか
そんな印象を与える情報がやけに
すごく悲しくなる程に飛び交っていて
私はそれらを気にせず生きれなくて
そんな時は
貴女に無性に稚児の様に抱き着き
甘えていたくなる衝動が
心を突き動かす
そして貴女の耳元で呪文を唱える
悲しい夜はそっと傍にいて
楽しい夜はもっともっと傍にいて
小さく囁くささやかな呪文
ゆえに
私は弱い人間なんです
貴女の前では強く生きようとする弱い人間なんです
だから
貴女が笑うと
それだけで心の空が晴れたり
貴女が泣くと
それだけで心の海が荒れたり
貴女が私の名を呼ぶと
それだけで心の大地が広がって
貴女が私の手をとると
それだけで心の風が穏やかに
なってしまうのです