朝霧に包まれる
物憂げな 君よ
どうかこの胸の中で鳴り響く聖杯に
熱い想いを注いでおくれ
荒れる想いを諌めておくれ
君の視線から零れる
熱い朝日と
君の指先から零れる
優しい音色
その 全てを
高く高く空に掲げ
重力と言う名の法則に従って
この身に燦燦と
浴びてみたい
物憂げな君の白く光り輝く
そのうなじを恥じらいつつ見せておくれ
そこに見えては隠れる
静かな未来を滑らせて
君と出会った喜びを
優しく優しく
噛み締めていたい
嗚呼 君への
この身に淀みなく苛まされる
止まらないこの想いが
今夜も太陽が上がらないうちに
暴れて暴れて戦慄いて
嗚呼 君への
届かぬ気持ちは既に
この身を抜けて天空を疾駆する
彷迷いながらに
朝霧に包まれる
物憂げな君よ
どうか朝靄が晴れる前に
この胸に戻って
静かな寝息を立てておくれ
泪が激しく
この足を濡らす前に