斜めに流れる
日の光
秋なのだと
低く耳打ちする
微かな季節の
足跡を聴いて
切な気に吹かす
今日も震える煙草の煙に
少し戸惑いながらも
追いかけた
ただ 今は一人なのだ
独り遊びの常習犯
赤蜻蛉の背に
未来の夢を託しては
指回して掴まる儚い運命に
少しだけ泪が斜めに
零れていく
切なさの常套手段が
秋なのだと思い知る時
甘柿齧って
柿の枝を爪楊枝
高らかに口から伸びれば
そう
簡易流浪人
斜めに流れる
日の光
今日も独り身の切なさ
甘く甘く突きつける
この罅割れた心に
この崩れた心に