◎案山子の独り遊び

嗚呼
君よ愛しい君よ

隠れん坊は
終わりの時間

ほら鴉が鳴いたから
もう帰る時間

そろそろ君よ
姿を見せてはくれやしませんか?

そう呟いて今日も独り
田んぼの真ん中で
佇んで

(そうか…独りだったな)

(忘れて…いたな)

(夕暮れが…綺麗だな)

鴉の声が
心に染み入る

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