夜風に響く鳥の声
今日も独り取り残された
纏わり付くは
今朝見た赤い星
硝子に付いた雨粒に
重ねて見たのは
夢か愛か
遠くに人の寝息が聞こえる
独り傾ける酒の遊戯
眠る前に願う
夢物語ばかり目に付いて
気持ちは何時までも
彷徨っている
枯れ果てた寝床の上で
視界に感じる
見えない世界に手を合わせ
矛盾ばかりの毎日を
苦虫が潰した様な
瞳の色になっていくのが
どうしても許せなくて
枯れ果てた寝床に
静かに拳を打ちつける
止まらない孤独に
気持ち敬礼気味に会釈する
何も変わらない昨夜に
泪を零す事も
忘れてる
生きている
脈打つ心の臓を掌で愛撫する
弾かれた鼓動に
唯 安堵を覚えた
白布に包まりながら
明日は明るい筈と
言い聞かせ眠る
そこに安眠は薄いとしても
そこに安息は薄いとしても