◎浮浪

夜の中で
咲き誇る曼珠沙華
私を笑いながら
風に揺られ

風に揺られ

天空滑る流星は
帰る場所が見つからず
私と共に
今日も眠る
何もかも忘れる様に

何もかも忘れる様に

嗚呼 独りだと
形に出来ない言霊を吐けば
逆に彩りだす全てのものに
とても恨めしくて悪態を吐く
恨めしくて悪態を吐く

涕き言さえも ほら
俄かに幸せそうで
なお 哀しい

夜のしじまに
涕き咽ぶ声
止められないのなら
震える空気に
八つ当たりの真似事を

夜の海
風の月
雲の朝
光の夜

どこにも私が
収まる場所が
見つからなくて

この詩に感想を書く          一つ上に戻る