煮え滾る我が血に
潜みし遊楽と殺伐の権化
荒みし脳髄は今日も
悲鳴を上げながら
指ばかりが先走る
泪すら煮え滾り
視界すら噎せ返り
あの世とこの世の境い目すら
有耶無耶に砕ける候
懐刀に安息の日々は無く
我が願いは安住なのに
だのに
今夜もしとしとと
命の囀りが曇り出す
だから
震える指と
活躍し過ぎる横隔膜と
気管支の狂乱は
何時もより艶やかで
ほら
こんなに鮮血が熱いのは
まだまだ甘い果汁ばかり欲し
夢見心地で喚いているから
掴み損ねた昨日の夢を
今日も煉獄に身を堕とし
指先ばかり先走るから
絶え間無い程の
夜のしじまに
連呼する
生きたいと
生きたいと
指先ばかり先走るから
生きたいと
煉獄の中でも
生きたいと
連呼する