◎我が斜陽を見る

擦れ違い様に
見えた明日

手を止めて眺めた空
何かが揺ら揺らと
陽炎

夜と朝の小さな境界線
挟まれて独り
甘い涙を零して
一粒

手を伸ばせば
何かが
揺るぎ無い何かが
掴める気がして

戦慄いた瞳
何も写らなくて
太陽と月の中間点に
身を沈めてみる
無駄に

掻き消された喧騒
懐かしい騒音
都会だと信じながら
都会の底に
私の生き人形

擦れ違い様に
見えた明日
誰かが持ち去った
明日

否応なく
遠く

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