擦れ違い様に 見えた明日 手を止めて眺めた空 何かが揺ら揺らと 陽炎 夜と朝の小さな境界線 挟まれて独り 甘い涙を零して 一粒 手を伸ばせば 何かが 揺るぎ無い何かが 掴める気がして 戦慄いた瞳 何も写らなくて 太陽と月の中間点に 身を沈めてみる 無駄に 掻き消された喧騒 懐かしい騒音 都会だと信じながら 都会の底に 私の生き人形 擦れ違い様に 見えた明日 誰かが持ち去った 明日 否応なく 遠く
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