指先についた
酒の雫を舐めながら
照れる貴女は
美しく
満月に彫り込まれた
貴女の顔に宿る
その影は妖艶
酌する貴女の傍らで
今宵も淫靡に酔いながら
貴女の項に宿る高潔な
桜色
小生の眼差しは
深く深く絡みつく
貴女の瞳の
その奥で
戯れに抱き寄せた
その腕から伝わる貴女の体温
火照る欲情も実り多き
今宵かな
果てなど既に
遠き過去の宴で
髪を掻き上げるその仕草に
延々と胸の秘密な扉
今 開け放つ
古風な艶美が
際立つ丑の刻に
潤む瞳に映る満月が
深く吐息を添えながら
貴女が辿るその指先
夢の中の夢に
誘い戯れる
眠りの前の饗宴に
身を任せながら
貴女を掴む
震える魂の滴りにただ
小生の魂は鮮やかに
溶ける
それは酒の所為か
貴女の美の所為か
思考はゆっくりと止まりながら
貴女の中に堕ちて行く
止め処なく
ゆっくりと
ゆっくりと
満月が引き寄せた
淫靡な夜に溺れながら