心音を重ねた
あの晩
君が照れながら
私の胸をなぞった
あの感覚が
何時までも体に焼きつき
何時までも魂に焼きつき
私の芯まで君が舞った
優雅に艶やかに
泪を重ねた
あの晩
確かに君は
私の前で嗚咽を漏らした
その事実が
何時までも耳に焼きつき
何時までも魂に焼きつき
私の芯まで君が震えた
侘しく淋しく
何かを重ねあえば
重ねあうほど
どうして二人
見えない世界に
別々に隔離されていくのか
どうしても解らなくて
ただ二人で
もがき続けた
その証に
二人にしか見えない
沢山の傷と沢山の傷跡が
夜を奏でる
二人ただ一つに
成りたくて